死刑について

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かねてから広く論議されている「死刑」問題。
廃止か存置か、議論がわかれ、関連書籍も多数出版されているのは周知のところですが、わたしのまわりでも再版がありました。

死刑囚と無期囚カバー.jpg

同社の営業部長さんに、少部数の再版本についてお誘いしたところ、数点を選んで発注してくださいました。
そのなかにこの一点が。
旧版の著者名は小木貞孝。知るぞ知る加賀乙彦さんのご本名です。
まだ加賀さんが小説を書く以前の著作で、丹念に死刑囚と面会を重ね、その心理について論じた名著です。
再版にあわせて、カバーと帯のデザインをやらせていただきました。

法務省が固く門戸を閉ざし、死刑囚はおろか、死刑囚棟についてほとんど公開されることのないいま、おそらく同じ研究をしようと思っても今後はおそらく不可能と思われます。
それほど貴重な記録といってもいいでしょう。

そしてその序文で加賀さんは「わたしは死刑囚と面談を重ねているうちに、はっきりと死刑廃止の結論に達した」と書かれています。
金剛出版社長が、再版のあとがきの依頼にうかがったところ、ぜひ「加賀乙彦」名で出してほしいと著者からの申し出があったそうです。
内容は書名のとおり、「死刑囚と無期囚の心理」を客観的に科学的に分析した学術書ですが、
著者名を「加賀乙彦」で、と望んだほど、いま死刑廃止を議論する上で欠かせない一冊になると、著者も出版社も、そしてわたしも確信しています。

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このページは、管理人が2009年6月17日 13:11に書いたブログ記事です。

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