10月15日、講談社より『プランツ・ウォーク』と題する書籍が発行されました。
弊社の企画・取材・デザイン〈本文)・DTPになる1冊です。
まるまる1年、いとうせいこうさんと柳生真吾さんと都内の植物を巡り歩いた、記録です。
記録でもありますが、パフォーマンスでもあります。
それはあまりにおふたりのトークが絶妙なので、同行するこちらがさんざん愉しませてもらったという、
ぜいたくな取材でした。

押上の路地園芸にはじまり、六本木、上野、根津、石神井公園、羽田、そしてディズニーランドまで、
植物の元気な姿を追い求めてひたすら歩きました。

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当初は、お気楽な園芸漫談と称して、パブリックスペースに展開される鉢植えや
野放図な植物をみては喜んでいましたが、実はこの行為って深いんじゃない・・・
とせいこうさん。

い「これって見るだけだよね」
柳「そう、見るだけ。勝手に言いたい放題するだけ」
い「見るだけでも園芸って言えるんじゃないかな」
柳「花見だって園芸だとぼくは思ってる」
い「貼るだけダイエットってあったよね」
柳「あった、あった」
い「見るだけ園芸ってのもあっていいよ」
柳「いい! しかもタダだし」
い「おまけに健康にもいい」

こうして「見るだけ園芸」を宣言し、植物をめぐる旅に拍車がかかっていったのでした。

い「考えてみたら、これって借景にも通ずるな」
柳「日本の文化だね、DNAだ」
い「つまり、利休もやっていたわけだよ」
柳「利休も見るだけ園芸をしてた!」
い「徳川将軍だってみんな染井村の植木屋に珍木があると聞いてはお成りしてたわけだから」
柳「かなり高尚なウォーキングですね」
い「相当ぜいたくな遊びだと思うよ」

こうしてあちこちに勝手に生えてる植物や、がんばって育てた植物、花屋の店先の植物などなど、
ありとあらゆる植物の「いま」を見て歩きました。

そして、3月11日の大震災・・・・
柳生真吾さんのまさかの発案。
植物による復興支援。
プランツ・ウォークがブラッシュアップしていくことに・・・

つづきはまた。
通勤で毎日とおる道は、路地園芸が盛んです。
さまざまな花、花木、多肉系、ツル系、実もの(ビワが大半だけど)などなど、
まさに百花繚乱。
向島百花園も近くにあります。

とくに注目しているのは、街路樹の根元を使った、マイリトルガーデン活動。
そういうネーミングがあるわけではありませんが、みなさん地味に楽しんでいらっしゃるようで、そこで増えたりすると、株分けしてさらにご近所に配ったり。
植物はコミュニケーションツールとして活躍しています。

そんな押上・京島エリアですが、最近どうも工事が増えてきたような・・
バス通り沿道にあったマイリトルガーデンはなんとすべて撤去の憂き目に。
水槽を置いて、メダカとか飼ってたおばちゃんもいたのにな・・・

現在の押上バス通り。
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かつてのマイリトルガーデン
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やなせさんには、一昨年にはじめてご著書『人生、90歳からがおもしろい!』の制作でお目にかからせていただきました。
つやつやのお肌、きらきらした目、まるで少年のような純粋さに感動したことを思い出します。
そのやなせさんが、がんがん動いてらっしゃいます!
陸前高田の松林再生の支援に向けて!
CDやタオルを制作し、利益をすべてそのプロジェクトに寄付、というニュースはいちはやく報道されました。

そして、こんどは残った1本松のクローン苗に名前をつけたというのです!

「奇跡の一本松」の子はノビル、タエル、イノチ、ツナグ

森林総合研究所の平野所長からの依頼とはいえ、快諾したのちわずか3時間で命名、

しかもイラストを添えて!

このスピード感、迷いのなさ、判断力に想像力・・・。
ますます見習わねば、と思ったニュースでした。

ことしも行ってきました。ブックフェア。
佐野眞一さんの『グーテンベルクの時代は終わったのか』
と題する基調講演の招待状をいただいたので、楽しみに出かけました。
これまで佐野さんが電子書籍に言及したのをあまり目にしていなかったので、
この騒ぎをどう見ているのか、とても興味があったのです。

事前に主催者からは、「お申込が殺到し、会場の定員を大きく超えたため 第2会場(生中継会場)を増設しました」とのメールが届き、
これはやはりライブで見なければ、と思ったわたしは9:00には会場に到着していました。


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そして図らずもテープカットの現場に居合わせ、にぎやかなマーチングバンドの演奏をBGMに17回を迎える同フェアは開催されました。
ただ、やはり広くいわれているように、いま産業としての出版は非常にきびしい状況にあるといえます。
佐野さんの講演では、冒頭に「出版界はダイエーと似ている。なんでもあるが、欲しいものがない」との指摘。

先ほどまでこれでもか、とばかりににぎやかに行われていたオープニングセレモニーの直後であっただけに、余計その落差が身にしみました。
新潮社の名編集者斎藤十一「売れる本はつくるな、欲しい本をつくれ」とおっしゃったそうです(佐野氏講演より)。

電子、iPadと浮き足立っているいま、原点に立ち返って、まず自分の位置を見極めよ、ということなのでしょう。

このあとまたフェア会場に戻り、専門書ブースとデジタルパブリッシングブースを回って会場を後にしました。
googleと、そこに向き合う位置で人を集めていた電子カタログの制作会社の盛況にまた複雑な思いを抱きつつ。

きょうは大図研オープンカレッジに行ってきます。
テーマは「これからの学術系電子メディア(あるいは電子出版)」プログラム
です。
専門書、図書館がデジタルパブリッシングを今後どう展開していくのか、見聞を広めたいと申し込みました。

Midnight Balloon Rally

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『風船』135号が校了となりました。
佐賀バルーンフェスティバルの30回記念特集はどうなることかと
ひやひやしましたが、なんとか過去と現在の記事をおりまぜ、かたちに。
その号で、フィンランドのパイロットからもすばらしい寄稿もありました。
その名も「ミッドナイトバルーンラリー(白夜の気球大会)」。
森に囲まれた湖畔のコテージが各チームに与えられた宿で、
日中はセスナに乗ったり、釣りをしたり、読書にいそしんだり...
「何もしないという時間を楽しめる」すてきな大会のようです。
そして日が沈んでからフライト。映画で言う「マジックアワー」のような薄暮なのでしょうか。どこに降りるのだろう、と思いますが、意外と道だの空き地だの、降りるところはあるらしい。
フライト後はビールとサウナ。
ぜひ一度はいってみたい大会です。a

photo by Matt Nicholson

カナダからの「写真」

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友人の紹介で知り合った中尾好孝さんはカナディアン・ロッキーに住むカメラマン。
雄大な風景のなかで撮影やガイドをしながら生活をされています。
ことしのはじめにご帰国された際にお目にかかることができました。
彼の写真をつかって、なにか展開できないかなと模索しています。
ポスターなどに提案していますが、なかなかうまく結実していません。

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(c)Yoshitaka, Nakao

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(c)Yoshitaka, Nakao

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(c)Yoshitaka, Nakao

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(c)Yoshitaka, Nakao

なにかチャンスがありましたら、装丁や雑誌の表紙などに使わせていただければ、と考えています。
http://www.goris.co.jp/nakao/index.html

これまでは、クリスタルカイザーのイメージ写真に使われていたのですが、どうも変わってしまったみたいです。
新たな中尾さんの作品の使用先について、募集もふくめて紹介させていただきます。



楽花遊!

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「らっくゆー」と読ませます。
いけばな作家・竹中麗湖さんがホテルニューオータニで開催したイベントのお手伝いをさせていただきました(2009/5/3〜6)。
竹中さんが創造した空間のなかで、音楽や落語などをジョイントさせてみようという実験的なイベントです。
懇意にさせていただいている、五明楼玉の輔師匠にご登場いただき、午前と午後の2回にわたって演じていただきました。

_MG_3618.JPG photo Kozo Sekiya

演目は、「宗論」「辰巳の辻占」「紙入れ」「子別れ」でした。
インスタレーションのなかでの自宅寄席さながらの、ぜいたくな時間でした。
玉の輔師匠は、豪華客船「飛鳥」での海外出張直後のハードなスケジュールでしたが、集まったお客さんを湧かせていただき、日頃落語とは縁遠い方々もたいへん喜んでいました。

これを機に、ホテルニューオータニで定期的に落語会が開催できればな、と夢見ております。

ラスコーのオリジナル企画として、日東書院さんから出させていただいた『噺家の手ぬぐい』は、初版8,000部で、翌年には再版をしていただきました。
発行するとすぐに全国選定図書に指定されるなど、おかげさまで各方面で話題にしていただきました。
著者の五明楼玉の輔師匠は、NHKの「視点論点」に出演し手ぬぐいについて語るなど、すっかりその道の権威として高い評価を得ています。

カバー色換え [更新済み].jpg

噺家さんは毎年お正月に、オリジナル手ぬぐいを新調されます(しないひともいますけど)。
それを一堂に会しただけでなく、玉の輔さんはすべてにていねいにコメントを付しました。
撮影もたいへんでしたけど、やっぱり著者のご苦労は飛び抜けていたと思います。

カバー袖に入れた著者近影は、師匠のお気に入り。

さらにこの世界が広がることを、楽しみにしつつ、新たな企画へと向かいたいと思っています。

医療職はほんとうにたいへんな職業だと思います。
科学全般にいえることかもしれませんが、技術や情報はかなりのスピードで進化・変化しているようです。
そのなかでやはり出版物は同時性、即時性が要求され、ここ数年の傾向として印刷部数は徐々に減ってきて、更新や再版をきめ細かく行って読者のニーズに対応しているように見受けられます。

著者の先生がたも、なんとか学生さんたちに興味を持って勉強してもらいたいと、あの手この手で探っておられるようです。
『シナリオで学ぶチュートリアル歯科麻酔』は、そういうなかでlascauxが医歯薬出版編集部Aさんと共同してご提案したもの。
装丁、誌面デザイン(一部)、全体構成、校正、すべてかかわらせていただきました。
本文はもちろんお手伝いていどのはたらきですが・・・



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unit008.jpgのサムネール画像



興味をひく事例をストーリー仕立てにして掲げて、それに対して設問をもうけ、記述式にして、後半で自分の理解力をチェックする形式です。

歯科医の先生方にはたいへんよろこばれ、この形式でほかのテーマを出版していきたいとのお話しもいただきました。

イラストは、サンゴさん。すばやく正確にそのシチュエーションを描いてくれたので、たいへん助かりました。
ぜひまたお仕事しましょうね!


機関誌『風船』

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日本気球連盟が発行する会員向け機関誌『風船』の制作を昨年からやらせてもらっています。

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投稿がほとんどのA4判で50ページに満たないものですが、制作陣は厚いです。
南は佐賀から北は上士幌まで、全国津津浦々の気球関係情報が満載。
でもあまり飛ばしすぎると、長く続かないので「大丈夫?」とご心配もいただいております。

こういう会報はほんとうに原稿集めがたいへんですね。
いろいろなことに旺盛にチャレンジする人たちがいるからこそ、成り立つものです。
もし活動が停滞したら・・・
考えるのは恐ろしいですが、いまのところ、日本のバルーニストは、数こそ少ないものの、海外の大会や競技会などに積極果敢にチャレンジし、あきらかにレベルアップしてきています。
その一方で、家族でのんびり週末を楽しむグループもあるなど、楽しみ方がさまざまなところも気球の良さだと思います。

ホームページのほうも、仲間たちががんばってかなり見やすいものにリニューアルしました。

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