2016年10月アーカイブ

わたしは蓬

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我が落語協会では真打・二ツ目の昇進は全て理事会で決まります。ある時期が来ると『真打(二ツ目)の昇進について』なる議題が出る。

真打、あるいは襲名の興行は三月下席か九月下席で二ツ目はその興行が終わる頃の六月か十一月が通例。ですから昇進の準備期間、真打なら約一年、二ツ目なら半年くらい前に決めるのです。

わたしも理事なので毎月会議に出る。二ツ目間近の前座は『次期二ツ目』の議題が出たのか知りたくて仕方ない。確かにその気持ちはわかる。わかるけどねぇ...。

今回はわたしが理事になって以来、『二ツ目になりたがり度No.1前座』の手ぬぐいの紹介です。

11月上席から新二ツ目が三名誕生します。はん治師匠門下柳家小はぜ三三門下柳家小かじ歌武蔵師匠門下歌むい改め三遊亭伊織
...三三さんは後輩なんで『師匠』を付けなかった(笑)。

まずは『二ツ目なりたがり度No.1前座』だった柳家小はぜくん(笑)。

kohazetatoo.jpg
たとう紙の文字ははん治師匠です!

だって毎月理事会のあとに「今日は二ツ目の議題が出ましたか?」って聞いてくるんだもん。...まあ、かわいいけどね(笑)。

手ぬぐいは
『麻の中の蓬』『蓬麻中に生ずれば扶(たす)けざれども自ら直し』。

kohaze00.jpg

蓬のように曲がりくねっているものでも、天に向かって成長する麻の中に生えれば自然と真っ直ぐに伸びる、というもの。
つまり、善人と交われば自然と感化されて心も行いも真っ直ぐになるたとえ。デザインは本人です。麻の柄に大叔母さんが蝋結染めで作製した蓬を入れたんだって。はん治師匠は落語界の中でも悪口を聞いたことがないくらい善い人。...酒癖は良くないけど(笑)。

麻=はん治、蓬=小はぜってことかな。

はん治師匠からの入門の条件が「髪を短くすること」。ボウズ・スポーツ刈り・五分刈り・ソフトモヒカンの中から好きな髪型を選べ、と言われた小はぜくん。ソフトモヒカンを選んでめでたくボウズに(笑)。ソフトモヒカンの前座なんていいわけないだろ!でも二ツ目の抱負が「殻を破りたい」という小はぜくんはまずはソフトモヒカンにしてみては(笑)?

最後にわたしから小はぜくんに一言。

『蓬』に仮名を振ってくれよな。よもぎなんて読めねぇヨ!

何が出るかな?

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ちょっと話は古くなりますが、9月4日(日)湯島天神におきまして日頃寄席にご来場くださっているお客さま、また落語ファンの皆さんへの感謝を込めまして落語協会謝楽祭が行われました。

天気予報では雨の確率が高く心配しておりましたが、
実行委員長林家彦いちさんの開祭宣言と共に陽が射すという奇跡!

入場者数18,000人。

...まあ主催者発表だからあてにはならない人数だけどね(笑)。でもホント大入でありがたい限りでございます。ありがとうございました。

毎年謝楽祭実行委員会なるものが作られイベントや細かいルールなどが決められていきます。今年の新たな試みはサイン帳付きガイドブックの販売をやめて簡単なパンフレットを無料で配ろうというもの。

全体図とイベントの時間割だけの簡単なものにしました。各店舗に置いて当日配った割にはかなり余っちゃった。皆さんが持っていったはずなのに何故?...主催者発表の人数がウソなの(笑)?

このパンフレットや宣伝用チラシを作る担当は手品のダーク広和先生
パソコンでシャカシャカっと作っちゃう...らしい。

で、手ぬぐいもパソコンでシャカシャカっとデザインした...らしい。

dark000.jpg
真ん中にいかにもという帽子にステッキ。そして両端には、手品手品手品手品手品手品手品手品手品手品手品...しつこいほどの手品(笑)。ホントは『手品』の文字を小紋っぽく見せたかったんだって。あまり小さいと型が彫れないと思ってちょっと大きめに。微妙な大きさで、まあ小紋というよりもやっぱり手品手品手品手品手品...だね(笑)。
でも、客席からみたら小紋に見えるかも?

それとも、手ぬぐいの中から鳩が出る(笑)?

あらら、同じでしたぁ~っ

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前の芝居、九月下席鈴本演芸場から三代目橘家文蔵襲名披露興行がはじまりました。大盛況のまま末廣亭へ。今席はわたくしも口上に司会として出演します。もちろん高座もね。是非ともご来場くださいませ。

さて、今回の手ぬぐい。最近新作の手ぬぐいを入手するのにお世話になっている鈴本演芸場二階のギャラリーで見つけました。白地に筆で描かれた柔らかな線に大きめ落款。どこかで見たような、いないような...?落款には『蝶花楼』。ああ、蝶花楼馬楽師匠の手ぬぐいだぁ。以前紹介したものと違う柄?...いや、同じだ。だけど前の手ぬぐいとはなにかが違う。ん...反転?以前の手ぬぐいは地に色が着いていましたがコチラは白地。落款にも朱が入っているのでイメージが全く違う。恐れ入りました。

baraku2016_02.jpg
『噺家の手ぬぐい』(日東書院)で紹介した文です。

問題です。これなあに?

「このデザインは子供だとすぐわかるんですが、大人は気づかないことがあります。遠くから見るとわかるんですがねぇ...」(本人)。少年少女の心を持っている方はわかるはずです。


baraku2007.jpg
問題を出しっぱなしだったけどわかるよね?

『馬の背』です。

寄席文字橘右龍師匠のデザインです。すぐに馬の背中ってわかりました?
理解できなかった方はもう一度子供に戻って、見直してみてください。
...もちろんわたしはわかりましたよ。

ちなみに同じ柄でも反転させると型紙をもう一度作り直さなければならないのです。手ぬぐいは奥が深い!

今回は「同じ柄の手ぬぐいも地に色をつけないとこんなに見た目が違うんだなぁ」でした。





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