2016年7月11日アーカイブ

馬...いや、狸の恩返し

| トラックバック(0)
昔の池袋演芸場、覚えてますか?

今の建物になって二十数年経つので、このブログをご覧の皆さまの中に前の演芸場に足を運んでくださっていた方も少ない...いや、ほとんどいない...誰ひとりいない...かなぁ?

以前は現在の入り口と反対側から階段で三階へ上がりました。畳敷きの客席で桟敷席と後ろに椅子席。畳敷きなので詰めれば今よりたくさん入る。入るけどお客さまは入ってない(笑)。幅1メートルちょっとの細長い楽屋が高座の真裏にあって座布団が横並びに七、八枚。師匠連の前を前座が「前を失礼します」とところ狭しと行き来する。うーん、懐かしいなぁ。

つい先だって、池袋演芸場のわたしの主任の芝居の初日。今の楽屋も昔ほどではありませんが相変わらず狭い。数年前、前座大型化時代があって、元大関清国関の倅の190㎝超えの木りんクンをはじめ、185㎝前後の前座が何人もいた。狭い池袋の楽屋だと酸素が足りない(笑)。最近は大きい者がいないのでほっとする。

しかし、その日は見知らぬ大男がぬぼーっと立っておりました。

「桂文福のところの恩狸(おんり)です」

と挨拶された。あの河内音頭取りの文福師匠のお弟子さんらしい。新二ツ目のふう丈クンに落語会のチラシを届けに遥々上方からやってきたんだって。終演までいたので初日の打上に誘いました。近くで見るとやたらデカイ!聞くと188㎝。噺家史上木りんクンに次ぐ大きさ。香川県高松市出身で国立の千葉大学を出て現在は文福師匠門下という経歴。香川→千葉→大阪...落ち着きがない(笑)。それともひとっところに居られない事情でも...。こちらの噺家で言うと新二ツ目と同期くらいの芸歴らしい。なかなか面白かったので二軒呑みに連れて歩いたら、帰り際に手ぬぐいを渡されました。それがコレ。

onri00.jpg

onritatoo.jpg今年に入ってから、昨年八月の年季明けの報告を兼ねて作った手ぬぐいなんだって。

年季とはこっちでいうところの前座みたいなもの。柄は喜怒哀楽の恩狸クン、可愛いネ。しかしコレは可愛過ぎるヨ。ホンモノはこんな顔してないんだけど...(笑)。

デザイン関係の仕事をしている講談の旭堂南斗さんのお姉さまでyukacchiさんが描いてくれました。彼女にはあの顔がこんな風に見えるのかしら?



そして、何やら読めるのか読めないのかわからない畳紙の文字。『そ』と『かつらおんり』としてあるようだけど...。下手...いや、...もしや、有名な書家さんの文字?尋ねると「自分で書きました」。...なんじゃい!自分の名前くらいしっかり書けぃ~っ(笑)!

後日、恩狸クンから打上のお礼状が届きました。

「『馬面』と呼んでくださり、貴重な思い出となりました」

だって。あなたのことをわたしは馬面と呼んでいたのね(笑)。
そうだよ、馬だよ、狸じゃない!
でも、狸の恩返し、期待してますヨ!




月別 アーカイブ

バックナンバー

リンク

  • 購読する このブログを購読
  • ケータイからも見られるようになりました!
    以下のQRコードからアクセスしてください。
    QR
    tamanosuke
【コメントに関する注意事項】
公序良俗に反するもの、誹謗、中傷にあたるものなど、編集部にて不適切だと判断したものに関しましては、予告無く削除する場合もありますので何卒ご了承ください。
五明楼玉の輔,(有)ラスコー
本ページの記事、画像の無断転載を禁じます。