2016年1月21日アーカイブ

ウコンの力

| トラックバック(0)
先日Facebookで紹介させていただきましたが、寄席文字橘流新年会に顔を出しました。右楽師匠からのお誘いで伺ったのですが、予想を遥かに超える規模でびっくり。左近師匠を筆頭に一門がほぼ勢揃い。寄席文字勉強会の生徒さんたちとの新年の集まりでした。

毎年課題が出るそうで、今年は生徒さんたちが勝手に(笑)噺家の手ぬぐいをデザインして発表していました。コレが実に面白い。手ぬぐい大の模造紙に描いていて、実際には手ぬぐいには出来ないものもありましたが秀作揃い。

わたしが参考にしたいものもあり、当人に知らせてデザインを変えたら?と思わせる作品まで。かなり楽しませていただきました。ありがとうございました。



DSC_0411.JPG
ステキすてき!手ぬぐいになりそうでしょ?


昨年暮れ、右楽師匠から『橘右近コレクション 手拭』をいただきました。多岐にわたって蒐集家でいらっしゃった右近師匠のコレクションの中から手ぬぐいを集めたものです。厳選された180本の手ぬぐいは、珍しいものもたくさんあり興味深いものでした。寄席文字勉強会の生徒さんたちにも今回の参考にと配られたようです。

tenuguihon.jpg
中には小三治師匠の二ツ目時代のものまで。
『三』と『G』で『さん治』だって!その隣は上方の松鶴師匠のもの。



今回の手ぬぐいは『橘右近 十三回忌追善 昭和の寄席 記念手ぬぐい』です。

ukon01.jpg
IMG_5130.JPG
末広亭で2007年に行われた右近師匠十三回忌追善興行の記念手ぬぐい。いっぱいに書かれたいろはの寄席文字と『橘右近』。圧倒されますねぇ。わたしは芝居文字や相撲字などの江戸文字と比べても寄席文字が一番美しいと思っております!その美しさの塊...ちょいと大袈裟(笑)...真似のできない手ぬぐいです。

...ん?亡くなられている右近師匠が生前に書いたもの?...右橘師匠に尋ねてみると「字はすべて師匠のものです。手本用に書いてくれたものに、そのままだと締まらないので私がフリーハンドで筆で縦線を引いて師匠の千社札を拡大してかぶせたものです」
...ふむふむ、なるほど。まさに寄席文字のお手本の手ぬぐいですねぇ~。

右橘師匠は小遊三師匠のマネージメントを勤める大有企画の代表で、鈴本演芸場のめくりを書かれています。コチラは右橘師匠の手ぬぐい。

「三遊亭一門の一件(落語協会分裂騒動)で事務方になったいきさつがあり、圓生一門の三つ組橘が縁深いので『光琳の枝付橘』を紋帳で見つけて、名前を貰った時から使っています。木札は鳶の消し札とも下足札とも取れるようなオリジナルにしてあります」

色は母校である青山学院のスクールカラーだそうです(笑)。恐れ入りました。


【橘 右近(1903ー1995)】
東京芝浜松町で生まれる。十七歳で浪曲吉川小龍に入門。その後、落語家に転身、三代目柳家つばめ門下に。二ツ目時代、神田立花演芸場の楽屋主任と寄席の看板を書くようにとの誘いがあり、好きな高座への未練を断って廃業。当時、ビラ字と呼ばれていた寄席の伝統的書体に工夫を重ね、自身のスタイルを確立させて『寄席文字』と命名。1965年八代目桂文楽の薦めで『橘流寄席文字家元』となり、多くの後継者を育てる。九十一歳、肺炎で死去。

IMG_20160119_133825.jpg
右近師匠の著者『寄席文字字典』。
字典てのがいいでしょ?昭和55年初版一刷です。
3,500円は高いねぇ(笑)。


右近師匠のセンスと努力で生まれた寄席文字。われわれはこれからもずーっとお世話になるものです。今後ともよろしくお願いいたします!

あっ、それと24日(日)早起き、もしくは夜更かししてAM5:15~NHK演芸図鑑を観てちょうだいねぇ~っ!




月別 アーカイブ

バックナンバー

リンク

  • 購読する このブログを購読
  • ケータイからも見られるようになりました!
    以下のQRコードからアクセスしてください。
    QR
    tamanosuke
【コメントに関する注意事項】
公序良俗に反するもの、誹謗、中傷にあたるものなど、編集部にて不適切だと判断したものに関しましては、予告無く削除する場合もありますので何卒ご了承ください。
五明楼玉の輔,(有)ラスコー
本ページの記事、画像の無断転載を禁じます。