黒い白鳥

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まずは、85日に谷中初音の森で行われた圓朝まつりのご報告。


昨年までの全生庵から場所が移って第一回目の圓朝まつり。わたくしも実行副委員長として昨年末から、台東区役所や谷中の商店街の方々、谷中圓朝まつり実行委員会の皆さん、などなどたくさんの打ち合わせをしてどうにか実現の運びとなり、大きなトラブルもなくなんとか終えることができました。。ご協力ありがとうございました。




わたくしは毎年『ハルベル堂』という店舗を出して、芸人ブロマイドと圓朝お宝くじ付き手ぬぐいを販売。今年は新しく生まれ変わってのお祭りで様子見もあって例年より数少なく用意したこともあって、あっという間に完売。楽しみにしていた方には、たいへん失礼をしてしまいました。申し訳ありませんでした。

来年はたくさん出しますので、よろしくお願いします!


たいがい、出店者は毎年同じメンバーなのですが、今年は三遊亭白鳥さんが初参加してくれました。白鳥さんは春風亭昇太兄さん、柳家喬太郎さん、林家彦いちくんとともにSWAのメンバーで、なかでもちょっと変わった新作落語、白鳥ワールド大人気です。


わたしと白鳥さんはいっしょに前座時代を過ごした仲間で、当時は貧乏が売りで、貧乏ネタでずいぶん稼いだにもかかわらず貧乏を貫いた芸人です。ちょっと稼いでいる前座仲間がいると、先輩後輩にかかわらず、たかりまくり(笑)。わたしも「兄さん、日本酒の美味しい店があるから行きましょう。」

その店で、なんとにいがたクン(白鳥さんの前座名)、金目鯛を頼みやがった!メニューを見たら、『金目鯛 時価』...時価ぁ~!?...人の金ならなんでもやる男です(笑)。

御飯・味噌汁おかわり自由の豚カツ屋では、六杯おかわりして、店長さんに「これで最後ですよ(怒)!!」と茶わんをドーンと置かれた(笑)。





そんな白鳥さんも現在は売れっこ噺家。でも、お金に対する執着心は相変わらずです(笑)。この圓朝まつりでも、やってくれました。『SWANBOOKストアー』を出店し、なんと打ち合わせもキチンと参加してやる気満々!小金を稼ごうと必死です。毎年出店している弟弟子の丈二クンや、わたしにアドバイスを求めてくる。当日、白鳥さんの店舗には自著の落語小説『ギンギラ★落語ボーイ』や自作の落語に出てくる流山動物園の動物たちのトレーディングカード、そして新作手ぬぐいを販売。なんと小説本は三百冊も出版社から作者割引で買い取って大儲けを狙います。もちろんサイン入り。これが売りです。.........し、しかし、白鳥ファンは『ギンギラ★落語ボーイ』は購入済み。噺家の本なんてたいがいサインは入っている(笑)。圓朝まつりでもう一冊買うヤツはいない!トレーディングカードだって目論み通りには売れない!結局は大赤字、本は240残った。買取のため、出版社には戻せない。がんばれ白鳥、残りは来年の圓朝まつりで売ろうぜぃ!


でも、新作手ぬぐいはまずまず売れたようです。新しい手ぬぐいを染めたのを聞いていたわたしはこのブログで紹介しようと圓朝まつりの当日の朝、「ブログに載せたいから、手ぬぐいを交換してくれない?」と持ちかけたところ、「いやぁ兄さん、みんな売れちゃうと思うからダメだよ!もし、余ったら」と強気発言。でも今、わたしの手元にある。

やっぱり残っちゃったようです(笑)。


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デザインは当人荒波の上を白鳥が三羽。iPadを使って作ったそうで、最初の原案では白鳥が四羽。でも手ぬぐい屋さんから『四』は縁起が悪い、と三羽に変更。当たり前だよね(笑)。

また、背景も朝日と夕日にしようと思ってたら「そんな難しいのは無理!」と手ぬぐい屋さんからのダメ出し(笑)。結局、こうなりました。苦心の作です。でも、白鳥さんの絵はとても好きです。白鳥ファンにもたまらない一本になってます。欲しい方は来年の圓朝まつりで買ってあげてください(笑)。でも、大赤字喰らったからなぁ、もう出店しない...かも?


とにかく、白鳥さんの腹黒い部分がたくさん出た圓朝まつりでしたぁ(笑)。



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えー、落款です。我々噺家は色紙の隅にちょこっと朱で落款を入れたりします。たいがいは業者さんに頼んだり、お客さんからいただいたりしているようですが、わたしはもちろん自分で彫ります!

今考えてみれば、高校の美術の授業で彫ったのが一番最初。たしか、TAKASHIと彫りました。我ながら素敵な落款でした(笑)。前座時代、よく消しゴム印を作ってました。まあ、いまだに消しゴム印は彫ってます。




今回は、石に彫った落款です。落款って落成款識なんだってサ!!わたしは習ったこともないし、ルールもなにも適当、自己流です(笑)。東急ハンズやユザワヤ、世界堂とかで見つけて安いものをまとめて買います。小さい石だと100円~300円くらい。安いでしょ?石の種類とかもよくわからない。だから、彫りやすい石もあれば硬くて彫刻刀が入らないものもある。彫刻刀も篆刻用のものも持ってるけど、実際使っているのは、小学校の図工の授業で使っていたものと同じヤツ。こっちの方が素人は彫りやすい(笑)。


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←篆刻用の石。まだまだあります!



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皆さんも見覚えあると思います、

トンボ印の彫刻刀。→

隣の細い彫刻刀は篆刻用のモノ。



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← 一応、本も持ってます!















ねっ、かわいい石でしょ?

↓ 持ち手に付いてる飾りがステキっす!


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八月上席号のブログで紹介したように以前、春亭右乃香さんの落款を彫りました。右乃香の『香』の字。その右乃香さんがかわいい石をくれました。いままで彫ったことない材質の石。持ち手が付いていて飾りもステキ。三つ並べて「どれが良い?」というので「コレ」と指指すと「じゃあコレとコレあげるネ。」と二つくれた。





で、残った石を手にとって「この石でわたしの彫ってヨ!」......やられた(笑)。「前に彫ってもらったのは白文はくぶんだからコレは朱文でお願いします。」...白文...朱文...何それ??...つまり、石に文字のほうを削ると捺したとき白くぬける。余白のほうを削ると文字が朱になる。なるほどねぇ~。でも、いつも白文で朱文なんて彫ったことない(笑)。まあ、石もある程度大きいし(3cm×cm)なんとかなるでしょ!と、引き受ける。



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←ご覧の通り、ほとんどが白文。良く使う落款と以前使っていたもの。



石を預かってから数日したある真夜中、思い立ったようにとりかかる。たいがいこういう作業は夜遅くからはじめる。なんとなく石に『右乃香』と書いて彫ってみる。...

...ん?石が堅い!彫れない!彫刻刀を替えてみる。...やはり無理。あきらめる。こういう時の決断は早い(笑)!




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すごい落款を発見!!『菜』の印。松嶋菜々子の『菜』です。NHK朝の連続テレビ小説『ひまわり』1996年の主役だった松嶋菜々子さんにプレゼントしようと思って彫った落款。

すごくない? 会ったことないのに勝手に彫っちゃった。コレが彼女に渡っていたら反町隆史はいまだに独り者だったはず?


とにかく歴史に残る落款です。







翌朝、起きると昨晩のまんま道具が放り出してあった。片付けるのが面倒なんで起きぬけに彫ってみる。昨日と別なとこをに刀を入れると思ったより軽く彫れた。...たぶん昨夜は酔った勢いで彫ったから力が入らなかったのかわからないけど、ずいぶん楽に彫れそうだ。もう一度、表面をサンドペーパーで削って作業開始!トレッシングペーパーとカーボン紙で本格的に転写!彫っちゃあ削り、彫っちゃあ削りを繰り返す。その途中途中で捺してみる。初めての朱文にしては上手く彫れているようだ。しかし、いつもの石より大きいのでサンドペーパーをかける時に四隅が削れ過ぎてしまうので手間取る。途中何度も指に彫刻刀を刺す!血だらけで気がついたら昼になっていた。いつもの白文ならちょちょいのちょいなんだけどねぇ~。


でも、我ながら素敵にできました!


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たいへん良くできました。

『右』の文字は篆刻だと逆になるんだぜぃ!!

間違いじゃないんだぜぃ!!



早速、右乃香さんにメール。すぐ取りに来た(笑)。

たぶん、喜んでいるように見える気がする()??

とにかく篆刻楽しい~!


あっ、そういえばこないだ木版画の本を買ったんだ!次回は木版に挑戦だぁ~?!


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『木版画手習帖』。とても楽しい本です。



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