2012年8月11日アーカイブ

転宅

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「江戸っ子は五月の鯉の吹き流し、

     口先ばかり、腸はらわたは無し」。


粋で鯔背な江戸っ子が威勢の良い啖呵を切る。...そんなスカッと爽やかコカ・コーラみたいな噺家はあまりいません。半分以上が地方出身者()。また、それを売りにしている噺家も多数おります。もちろんそれを否定するわけではありませんが...


最近は前座の高齢化が進み()、これをくい止めるために我が落語協会は数年前から三十歳以上の者は入門の許可をしないことになりました。まあ、これもどうかと思うけどねぇ~。とにかく前座の若返りを図ろう、というわけです。


昔は、学校(中学・高校)を卒業してすぐに弟子入りする者が多く、地方出身者は師匠宅に住み込み、いわゆる内弟子。あるいは師匠の家の近所にアパートを借りる。ところが最近(...最近といってももう三、四十年前だけど。噺家の言う最近は全然最近ではないは大卒、あるいは社会人を経験してからの入門者がほとんど。大学時代にアパート住まいしていて、入門してもそのまんまそこに住み続ける。やっぱり住み慣れたところがいいもんネ。


でも、前座は基本的に毎日師匠宅へ行く。するとやっぱり不便なんで、近くへお引っ越し...なんて前座が多い。でも近い分、呼び出しがかかる。それも辛い()。弟弟子ができると、少しずつ師匠宅から離れたところへ移る。二ツ目になると、師匠の家まで乗り継ぎ、乗り継ぎで一時間半()。まあ、二ツ目になるとあんまり行かないしネ。


で、今回の手ぬぐいは『噺家の手ぬぐい』史上初の引っ越し記念手ぬぐいです。

手ぬぐいの主は春風亭一之輔くん...あれっ、こないだ紹介したばかりじゃない!?...まあ、それもそうなんだけどさぁ、仕方ないんだよぉ~。月に三本も紹介していると、もう無いのですよ、手ぬぐいが。他の協会とかまだまだたくさんあると思うでしょ?そりゃあそうだけど、こう見えてわたし、意外とシャイなんで落語協会以外の芸人さんとかあんまり付き合いがないのです()


そんな感じなんで紹介する手ぬぐいをどうしょうかと困っていると一之輔くんから「引っ越ししたんで配りモノに手ぬぐいを作りました。」と売り込みが()...ありがてぇ~ってんで、三月下席号に続いて一之輔くんです。もちろん手ぬぐいは違うヨ。


『川上家引っ越し記念手ぬぐい』です。...あっ、川上さんは一之輔くんの本名。その川上家が引っ越し祝いに手ぬぐいを配りました。いいね、引っ越し祝いに手ぬぐいなんて。ご近所さんや子供たちのお友だちのお母さんたちへ配ったそうですが、デザインはなんと奥さんの暁子ちゃん(年齢不詳)!なかなかの美人妻で噺家のカミサンの中でも五本の指が入る...いや、五本の指に入る美女です!ちょっとヨイショし過ぎたかなぁ~。まあ、でも十本...二十本...五十本......うーん、百本には必ず入る()

で、手ぬぐいは...あれっ、これサザエさんじゃん!


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思いっきりエンディングのパクリ。パクリストのわたしとしては◎。サザエさん一家風川上家。

実はコレ、落語の『粗忽の釘』になってます。箒(ほうき)を手に持ったオカミサン。長男、長女と箪笥を背負った一之輔くん。箪笥の上に次男。ちょっと紙切りっぽいけど、パソコンで描いたそうです。一之輔くんの鼻が長いのは最近、天狗になってるからかなぁ()


そして、家族の名前が...ん?...SHOTARO...HANJI...『正太郎』『はん治』

玉 なんじゃこりゃあ~、芸名?

一 ...いや、ウチの子の名前です。祥太郎しょうたろうと絆次はんじです。

  でも、正太郎正朝師匠のお弟子さんが入門する前に付けたんですよ!

  はん治師匠には一応おことわりしました。


...ことわることもないと思うけど()。ほのぼのしたとても素敵な手ぬぐいです。


一之輔くんはついこないだまで一朝師匠のお宅のすぐご近所に住んでいたのですが、「もう真打だから師匠の家の近くはやーだヨ!」ってんで豊島区に移転。これは冗談ですが前座時代は学生時代に住んでいた江古田、それから練馬春日町と一朝師匠のところに通うには不便なとこ。でも、良いのです。一朝一門は師匠宅に通わなくても良い一門なのです。うちの師匠と一朝師匠は兄弟弟子なのに小朝一門は何故か内弟子でした()。。


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引っ越しの理由のひとつが雨漏りだということもあって熨斗代わりに傘。.


..と思いきや「確かに雨漏りはしてましたけど()、そういう意味じゃないんですよ。熨斗っぽくて可愛かったから傘にしただけです。...でも、そういうことにしてもいいですよ。」だってサ()








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噺家なんて商売はきれいごとでなければいけません。人前に出る仕事ですからいつもキレイキレイして高座に上がります。こざっぱりした髪型に粋な着物。ピシッと糊の利いた足袋。...いつもこうしたいものですが、そうもいかない。二日酔いで髪はボサボサ、ヨレヨレの着こなしに足袋にはシミ()まあ、あんまりキレイでないのが売りの芸人もいるけどね。わたしはキレイでいたいものです。


ずいぶん前の話なんですが、テレビの放送である噺家が一席演ってました。ホントずうっ~と前のことなのでよく覚えてないけど、なんかの拍子に舌を出した。この舌がたいへん汚かった()!ぎょえ~っと、思ったわたしはすぐに鏡で自分の舌を見た!...あれっ、オレのもキレイでない!歯ブラシでゴシゴシと舌を磨く。ゴシゴシゴシゴシゴシゴシゴシゴシ...

でも、歯ブラシでは、あまりキレイにはならない。薬局行って舌クリーナーを買う。...おっ舌クリーナーくんナイスです!


それ以来、いろんな舌クリーナーで磨き続けてますが、基本的にわたしの舌は自慢するほどキレイでない()。だから毎日ゴシゴシゴシゴシするのです!


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舌クリーナーにはシリコン製の短いブラシでこすり取るタイプかヘラっぽいやつでこそげ取るタイプの二通り。どちらも使ったけど、どちらも捨てがたい。うーん、どちらにしよう?で、見つけました。両方付いてる舌クリーナーくん!コレだよ、ボクの求めていたモノは。ブラシの方でで軽くブラッシングして、ヘラでかき出す。柔軟ヘッドでソフトな舌あたり。理想的な舌クリーナーが見つかりました!


でも、いつも舌の奥までこすりすぎでオエーってなっちゃうから二日酔いの日は注意です()




グリーンベル社製。グッドデザイン賞を受賞してます!





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三層構造のヘラで汚れを中央に集めます。


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密集ブラシで浮かした汚れを確保です!






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